退職願・退職届の書き方|例文と提出のマナー・タイミングを徹底解説

退職願・退職届の書き方|例文と提出のマナー・タイミングを徹底解説【2026年最新】

この記事は約 12 分で読めます

退職を決意したものの、「退職願と退職届はどちらを出せばいいのか」「手書きとパソコンのどちらが正しいのか」「どんな文面で書けばマナー違反にならないのか」と迷う方は少なくありません。退職願・退職届は、フォーマットと提出のタイミングさえ押さえれば、決して難しい書類ではありません。本記事では、退職願と退職届の違い、正しい書き方の例文、封筒の選び方や渡し方のマナー、提出のベストタイミングまでを体系的に解説します。円満退職を実現するために、書類は「感情ではなく形式」で淡々と整えることが最大のコツです。読み終えるころには、迷いなく一枚を書き上げられるはずです。

この記事のポイント

  • 退職願は「お願い」、退職届は「確定通知」で役割が明確に異なる
  • 縦書き・手書きが最も無難だが、社内慣習に合わせるのが正解
  • 提出は退職日の1〜2か月前が目安で、直属の上司へ手渡しが基本
  • 文面はテンプレートに沿えば十分で、独自の理由は書かないのが鉄則

退職願と退職届の違いを正しく理解する

退職願は「退職させてください」という会社への打診であり、退職届は「退職します」という確定した意思表示です。退職願は上司や会社が受理するまで撤回できる余地がありますが、退職届は原則として提出後の撤回ができません。一般的な流れとしては、まず口頭で退職の意思を伝え、合意が得られた段階で退職願を提出し、会社が退職日を承認した後に退職届を出す、という順序が丁寧とされています。ただし、就業規則で「退職届のみ」と定めている企業もあります。まずは自社の就業規則を確認し、どちらの書類が必要かを見極めることが第一歩です。混同したまま提出すると、手続きの巻き戻しが起きやすくなります。

退職願・退職届の基本の書き方と例文

基本構成は「表題→私事→退職理由→退職日→届出年月日→所属・氏名→宛名」の順です。退職理由は自己都合の場合、具体的な事情を書かず「一身上の都合により」で統一するのがマナーです。例文としては、退職願なら「私事、この度一身上の都合により、来る令和八年八月三十一日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」、退職届なら「〜退職いたします」と言い切ります。宛名は社長名で「殿」または敬称なし、自分の氏名はその下にやや小さく書き、押印を添えます。日付は西暦・和暦のどちらでも構いませんが、社内書類の慣習に合わせると統一感が出ます。誤字があれば修正液は使わず、必ず新しい用紙に書き直しましょう。

手書きとパソコン、どちらで作成すべきか

結論として、迷ったら白い便箋に黒の万年筆かボールペンで縦書き・手書きが最も無難です。手書きには丁寧さや誠意が伝わりやすいという利点があり、年配の管理職が多い職場では特に好まれます。一方、近年はパソコン作成を認める、あるいは所定フォーマットへの入力を求める企業も増えています。IT企業やベンチャーではむしろ電子データでの提出が標準というケースもあります。大切なのは「正しさ」よりも「その会社で受理されやすい形式」を選ぶことです。総務や先輩に前例を聞き、フォーマットが用意されているならそれを使うのが、余計な差し戻しを防ぐ近道になります。用紙はB5かA4が一般的です。

封筒の選び方と入れ方のマナー

退職願・退職届は、そのまま手渡すのではなく白い無地の封筒に入れて提出するのが正式なマナーです。郵便番号枠のない無地封筒を選び、便箋がB5なら長形4号、A4なら長形3号がサイズの目安です。封筒の表面中央には「退職願」または「退職届」と記し、裏面の左下に所属部署と氏名を書きます。便箋は三つ折りが基本で、書き出しが右上に来るように折り、封筒から取り出したときにすぐ読める向きで入れます。封はのり付けせず、封筒の折り返しを軽く折り込む程度にとどめておくと、上司がその場で確認しやすくなります。持ち運ぶ際はクリアファイルに挟み、折れやシワを防ぐ配慮も好印象につながります。

提出のタイミングと渡し方の手順

民法上は退職の2週間前までに意思表示すれば足りますが、実務上は引き継ぎを考慮し、退職希望日の1〜2か月前に伝えるのが円満退職の目安です。まずは直属の上司にアポイントを取り、会議室など人目のない場所で口頭で意思を伝えます。上司を飛ばして人事や役員に直接出すのは避けましょう。合意が得られたら、上司の指示に従って退職願または退職届を手渡します。繁忙期や大型プロジェクトの山場を避け、業務に支障の少ない時期を選ぶ配慮が、後味のよい退職につながります。渡す際は「お忙しいところ恐れ入ります」と一言添え、封筒の向きを相手が読める方向にして両手で差し出すと丁寧です。

やってはいけないNGな書き方・出し方

まず避けたいのが、退職理由に会社への不満や批判を具体的に書き込むことです。書類は記録として残るため、感情的な文言はトラブルの火種になりかねません。また、上司に相談する前にメールやチャットだけで一方的に届を送りつける、退職日を自分の希望だけで一方的に確定させる、といった進め方も関係を悪化させます。修正液での訂正、鉛筆や消せるボールペンでの記入、日付の空欄なども不備として差し戻される原因です。「辞める理由の正当性を書類で主張しない」ことが、円満退職の隠れた鉄則です。書類はあくまで手続きの通過点と割り切り、対話のほうに誠意を注ぎましょう。

転職サービスを活用して次を並行で固める

退職の書類準備と並行して進めておきたいのが、次のキャリアの土台づくりです。退職日が決まってから慌てて動くより、在職中から情報収集を始めておくほうが、収入の空白や焦りを防ぎやすくなります。近年は、職務経歴を登録しておくと企業やヘッドハンターから声がかかる転職スカウトサービスが広がっており、忙しい在職中でも効率よく可能性を広げられます。「辞めること」と「次を決めること」を切り離さず同時に進めるのが、リスクの少ない転職の進め方です。市場価値を客観的に把握しておけば、退職交渉の場でも落ち着いて振る舞えます。

円満退職につなげる立ち居振る舞い

書類が整っても、日々の振る舞い次第で退職の印象は大きく変わります。引き継ぎ資料を丁寧に作り、後任が困らない状態を整えることが、最も評価される退職者の条件です。担当業務の手順、取引先の連絡先、進行中の案件の状況などを文書化しておきましょう。同僚や上司への感謝を言葉で伝え、最終出社日までは通常どおり責任を持って働く姿勢も大切です。立つ鳥跡を濁さずの姿勢は、思わぬ形で将来の人脈や再会につながることがあります。転職先が同業界であればなおさら、良好な関係で送り出してもらえるかどうかは無視できません。最後まで丁寧に締めくくりましょう。

よくある質問

Q. 退職願と退職届、結局どちらを出せばいいですか?
A. 就業規則の定めが最優先です。規定がなければ、まず退職願で意思を打診し、承認後に退職届を出す流れが丁寧です。会社が退職届のみを求める場合はそれに従いましょう。

Q. 退職理由は詳しく書いたほうが誠意が伝わりますか?
A. 自己都合退職なら「一身上の都合により」で統一するのがマナーです。具体的な理由は口頭で上司に伝えれば十分で、書類に不満を書くのは避けましょう。

Q. メールで退職届を提出しても問題ありませんか?
A. まずは口頭で上司に伝えるのが基本です。そのうえで会社が電子提出を認めているなら、メールやフォーム提出でも差し支えありません。事前に運用を確認しましょう。

Q. 退職届を出した後に撤回できますか?
A. 退職届は確定した意思表示のため、原則として撤回はできません。迷いがある段階では、撤回の余地が残る退職願にとどめておくのが安全です。

Q. 引き止めにあって受け取ってもらえない場合は?
A. 退職の意思表示は法的に有効です。内容証明郵便で送る方法もありますが、まずは冷静に期日を示して再度伝え、記録を残しておくと安心です。

退職金や有給の扱いも早めに確認する

退職に伴う金銭面の手続きは、書類提出とあわせて早めに確認しておきたいポイントです。退職金の有無や支給条件、未消化の有給休暇の残日数、最終給与の締め日と支給日などは、退職日の設定に直接影響します。有給を消化しきってから退職したい場合は、その分を逆算して退職日を決める必要があります。健康保険や年金の切り替え、雇用保険の離職票の発行時期も、次の就業までの空白がある人にとっては重要です。総務や人事に確認リストを渡してもらい、抜け漏れなく進めましょう。金銭と制度の段取りを整えておくことが、退職後の生活の安定につながります。

退職代行に頼る前に検討したいこと

近年は退職代行サービスの利用も一般的になりましたが、費用がかかるうえ、円満退職や良好な人間関係の維持という観点では慎重な検討が必要です。上司との関係が良好で、通常の手順で伝えられる状況なら、自分で退職願・退職届を提出するほうが後腐れがありません。一方、ハラスメントや強い引き止めで心身に負担がかかっている場合は、無理をせず代行や労働組合、専門家に相談する選択も現実的です。大切なのは、自分の状況に合った方法を選ぶことです。どの手段を取るにせよ、書類の形式と提出の記録を残しておくことが、後のトラブルを防ぐ基本になります。

退職届を出しづらい状況なら、退職代行に依頼すれば本人が出社せずに退職を進められます。

退職代行「辞スル」に相談する

退職代行retry(リトライ)に相談する

まとめ

退職願・退職届は、役割の違いを理解し、テンプレートに沿って淡々と整えれば難しくありません。理由は「一身上の都合」で統一し、白い封筒に入れ、退職希望日の1〜2か月前に直属の上司へ手渡すのが円満退職の基本です。書類で感情を主張せず、引き継ぎと対話に誠意を注ぐことが、後味のよい退職につながります。そして辞めることと次を決めることは同時に進めるのが得策です。在職中から転職スカウトサービスで市場価値を把握しておけば、落ち着いて新しい一歩を踏み出せるはずです。