「副業を始めたいけれど、そもそも時間がない」——これは会社員として働きながら副業に挑戦しようとする多くの人が最初にぶつかる壁です。本業だけでも疲れているのに、そこからさらに時間をひねり出すのは簡単ではありません。私自身も会社員をしながら副業を続けてきましたが、最初の数か月は「時間がない」を言い訳にして何度も挫折しかけました。しかし、やり方を変えたことで、無理なく週10時間前後の副業時間を確保できるようになりました。この記事では、会社員が本業と両立しながら副業の時間を作る具体的な方法を、私の実体験を交えて丁寧に解説します。
この記事のポイント
- 「時間がない」の正体は、時間の使い方が見えていないことにある
- まずは1週間の時間の棚卸しで、隠れたスキマ時間を見つける
- 朝活・通勤・昼休みなど、生活導線に副業を組み込むと続きやすい
- 消耗しないためには、頑張りすぎない仕組みづくりが何より大切
📑 目次
まず1週間の時間を棚卸しする
副業の時間を作る第一歩は、新しい時間を「増やす」ことではなく、今使っている時間を「見える化」することです。多くの人が「時間がない」と感じていますが、実際に記録してみると、意外なところに使える時間が眠っています。まずは1週間、自分が何にどれだけ時間を使っているかを書き出してみましょう。
やり方はシンプルです。スマートフォンのメモでも紙の手帳でも構いません。起床から就寝まで、30分単位でざっくりと記録します。通勤、仕事、昼休み、帰宅後のテレビやスマホ、入浴、就寝前のダラダラ時間——こうして書き出すと、「なんとなく過ごしている時間」がかなりあることに気づくはずです。私の場合、帰宅後にスマホを触っている時間が1日平均2時間近くもありました。この事実を知っただけで、時間に対する意識が大きく変わりました。
棚卸しのポイントは、良し悪しを判断せずにありのまま記録することです。「サボっている」と自分を責める必要はありません。事実を把握することが目的です。1週間分たまったら、「削れる時間」「移動できる時間」「絶対に削れない時間」の3つに色分けしてみてください。副業に回せる時間は、この「削れる時間」と「移動できる時間」の中に必ずあります。
スキマ時間を副業時間に変える
まとまった時間がなくても、副業は進められます。むしろ会社員にとっては、細切れのスキマ時間をいかに活用するかが両立のカギになります。通勤電車の20分、昼休みの15分、待ち合わせまでの10分——こうした時間を合計すると、1日で1時間以上になることも珍しくありません。
ただし、スキマ時間には向き不向きがあります。深く集中して考える作業には不向きですが、情報収集・アイデア出し・返信対応・下調べといった「軽い作業」には最適です。私は通勤中にスマホで副業のネタをメモしたり、参考になる記事を読んだりしています。昼休みには、午前中に浮かんだアイデアを整理する時間にあてています。
スキマ時間を活かすコツは、「この時間にはこれをやる」とあらかじめ決めておくことです。その場で「何をしようか」と考えていると、貴重な数分が消えてしまいます。スマホのメモに「スキマでやることリスト」を作っておき、時間ができたら上から手をつけるだけにしておくと、迷わず動けます。
朝活で集中時間を確保する
まとまって集中したい作業がある場合、私が最もおすすめするのは朝の時間の活用です。朝は一日で最も邪魔が入りにくく、頭がクリアな時間帯だからです。夜と違って、仕事の疲れがリセットされているため、思考力を使う作業も驚くほどはかどります。
私は毎朝、いつもより1時間早く起きて副業にあてています。最初は「早起きなんて無理」と思っていましたが、夜のダラダラ時間を削って早く寝るようにしたら、少しずつ習慣になりました。ポイントは、いきなり2時間早く起きようとしないことです。まずは15分、次に30分と、少しずつ前倒ししていくと体が慣れていきます。
朝活を続けるコツは、前夜のうちに「朝やること」を決めておくことです。起きてから考え始めると、それだけで時間もエネルギーも消耗します。机の上に作業の準備をしておく、パソコンを開いた状態にしておくなど、朝すぐ始められる環境を整えておくと、スタートの心理的ハードルがぐっと下がります。
夜の時間を消耗せずに使う
朝が苦手な人や、夜のほうが集中できるという人もいます。夜の時間を使うこと自体は問題ありませんが、本業で疲れ切った状態で無理に頑張ると、翌日に響いて悪循環になりやすい点には注意が必要です。私も一時期、帰宅後に深夜まで作業していましたが、睡眠不足で本業のパフォーマンスが落ち、結局どちらも中途半端になってしまいました。
夜に副業をするなら、時間を区切ることが大切です。「22時までに終える」と決めて、それ以降はきっぱりやめる。ダラダラ続けるより、短時間で集中したほうが結果的にはかどります。また、夜は思考力が落ちているので、頭を使う企画系より、手を動かす単純作業に向いています。作業内容を時間帯に合わせて振り分けるだけで、同じ時間でも成果が変わってきます。
そして何より、睡眠時間だけは削らないことです。睡眠を削ると集中力・判断力が下がり、副業の効率も本業の質も落ちます。副業は長く続けてこそ成果が出るもの。健康を犠牲にする働き方は、長い目で見て損だと私は考えています。
タスクを小さく分けて管理する
時間を確保できても、「何から手をつければいいか分からない」状態では前に進めません。会社員の副業は使える時間が限られているからこそ、タスクをできるだけ小さく分解しておくことが重要です。「記事を書く」ではなく「見出しを3つ考える」「導入文だけ書く」というレベルまで細かくします。
小さく分けるメリットは2つあります。1つは、スキマ時間でも着手できること。5分あれば「見出しを1つ考える」くらいはできます。もう1つは、達成感を得やすいことです。大きなタスクは終わりが見えず気が重くなりますが、小さなタスクなら次々とクリアでき、モチベーションが保ちやすくなります。
管理方法は、手帳でもアプリでも構いません。私はシンプルなToDoアプリに、その日にやる小タスクを3つだけ書き出しています。あれもこれもと欲張ると、達成できなかったときに自己嫌悪に陥ります。「今日はこれだけやれば合格」というラインを低めに設定しておくと、無理なく続けられます。
続けるための仕組みとコツ
副業でよくある悩みが「続かない」ことです。最初は意欲的でも、数週間で失速してしまう。その原因の多くは、意志の弱さではなく「頑張り続けないと回らない仕組み」で始めてしまったことにあります。続けるためには、意志の力に頼らず、自然と続く仕組みを作ることが大切です。
私が実践しているのは、副業を「生活の決まった時間」に組み込むことです。「朝食後の30分は副業」というように、既にある習慣とセットにすると、歯磨きのように自然と手が動くようになります。これは行動をトリガーに紐づける方法で、新しい習慣を定着させるのに非常に効果的です。
また、完璧を目指さないことも続けるうえで欠かせません。忙しい日は5分だけでもいい、と割り切る。ゼロの日を作らないことのほうが、1日たくさんやることより大切です。少しでも触れ続けていれば、感覚が鈍らず再開もスムーズです。「毎日ちょっとずつ」が、遠回りに見えて実は一番の近道だと感じています。
本業と両立して消耗しない工夫
副業を続けるうえで最も避けたいのが、本業まで巻き込んで消耗してしまうことです。副業はあくまで生活を豊かにするためのもの。本業や健康を犠牲にしてまで無理をするのは本末転倒です。両立を成功させるには、意識的に「消耗しない工夫」を取り入れる必要があります。
まず、休む日を最初から予定に組み込むことです。私は週に1日は「副業を完全に休む日」を決めています。罪悪感なく休める日があると、他の日に集中しやすくなります。オンとオフの切り替えができないと、常に何かに追われている感覚になり、精神的に疲弊してしまいます。
次に、無理な目標を立てないことです。「3か月で月10万円」といった高すぎる目標は、達成できないと自分を追い込みます。最初は「月に数千円でも稼げたら成功」くらいの気持ちで始めるほうが、長続きします。焦らず、自分のペースを守ることが、結果的に長く続けるコツです。副業は短距離走ではなくマラソンだと考えると、力の配分が見えてきます。
私が実際に時間を作った流れ
ここで、私自身がどうやって副業時間を確保していったかを具体的にお伝えします。参考になれば幸いです。最初にやったのは、前述した1週間の時間の棚卸しでした。記録してみると、帰宅後のスマホ時間と、休日の昼まで寝ている時間に、大きな無駄があると分かりました。
そこで私は、平日は朝1時間の朝活を軸にし、通勤時間はネタ集めと下調べにあてました。夜は疲れている日も多いので、「できたらやる」程度の位置づけにして、無理はしませんでした。休日は午前中に2〜3時間まとめて作業し、午後は自由時間にする。このリズムを作ったことで、週あたり合計10時間前後を、消耗せずに確保できるようになりました。
大切だったのは、完璧なスケジュールを守ろうとしなかったことです。予定通りいかない日があっても自分を責めず、「今日はできなかったから明日やろう」と切り替える。この柔軟さがあったからこそ、1年以上続けてこられたのだと思います。時間は「作る」というより、優先順位を決めて「選ぶ」ものだと今は感じています。
よくある質問(FAQ)
Q. 残業が多くて本当に時間がありません。どうすればいいですか?
A. まずは1週間の時間の棚卸しから始めてみてください。残業が多くても、通勤時間や休日には必ず使える時間が隠れています。1日5分でも構いません。ゼロにしないことを目標に、小さく始めるのがおすすめです。
Q. 朝活と夜、どちらが副業に向いていますか?
A. 人によります。集中して考える作業が多いなら、邪魔が入りにくく頭がクリアな朝が向いています。一方、朝がどうしても苦手な人は、夜に時間を区切って取り組む形でも問題ありません。大切なのは自分の生活リズムに合わせることです。
Q. 副業が続かず、何度も挫折してしまいます。
A. 続かない原因の多くは、意志の弱さではなく仕組みの問題です。既存の習慣とセットにする、タスクを小さく分ける、休む日を作る、といった工夫で続けやすくなります。完璧を目指さず、少しでも触れ続けることを意識してみてください。
Q. 睡眠時間を削って副業してもいいですか?
A. おすすめしません。睡眠不足は集中力や判断力を下げ、副業の効率も本業の質も落としてしまいます。副業は長く続けてこそ成果が出るものです。健康を守りながら、無理のない範囲で取り組むことを強くおすすめします。
Q. まとまった時間が取れない日はどうすればいいですか?
A. 無理にまとまった時間を取ろうとせず、スキマ時間を活用しましょう。通勤や昼休みに、下調べやアイデア出しなど軽い作業を進めておけば、まとまった時間ができたときに一気に進められます。細切れでも積み重ねれば大きな成果になります。
やってはいけない時間の作り方
時間を作る工夫にも、避けるべきやり方があります。最もやってはいけないのが、前述の通り睡眠を大きく削ることです。短期的には時間が増えたように感じても、心身の消耗が積み重なり、いずれ本業にも副業にも支障が出ます。持続不可能な方法で作った時間は、いつか必ず反動が来ます。
また、家族や大切な人との時間をすべて削ってしまうのも危険です。副業に没頭するあまり周囲との関係がおろそかになると、精神的な支えを失い、かえって続けにくくなります。理解を得ながら進めることが、長い目で見て両立を助けてくれます。
さらに、複数の副業に一度に手を出すのも消耗のもとです。時間が限られている会社員は、まず1つに絞って集中したほうが成果につながりやすいです。あれもこれもと欲張らず、優先順位をはっきりさせることが、限られた時間を活かす基本です。
時間管理に役立つ考え方とツール
最後に、時間管理を助けてくれる考え方とツールを紹介します。特別なものは必要ありません。まずは、スマホに標準で入っているカレンダーアプリで十分です。副業の時間をあらかじめ予定として入れておくと、他の予定に流されにくくなります。「空いたらやる」ではなく「この時間にやる」と枠を確保するのがコツです。
ToDo管理には、シンプルなタスクアプリがおすすめです。多機能なものより、思いついたらすぐ書ける手軽なもののほうが続きます。私は「その日やる3つ」だけを毎朝書き出す運用にしています。道具を増やすより、シンプルに保つことのほうが継続には効果的だと感じています。
そして、スマホの使用時間を確認できる機能を活用してみてください。自分がどれだけSNSや動画に時間を使っているかを客観的に見ると、削れる時間がはっきり見えてきます。時間は有限です。何に使うかを自分で選ぶ意識を持つだけで、副業にあてられる時間は着実に増えていきます。
まとめ
会社員が副業の時間を作るために大切なのは、新しい時間を無理やり生み出すことではなく、今ある時間の使い方を見直すことです。まずは1週間の時間の棚卸しで、自分の時間の使い方を把握しましょう。そこで見つけた「削れる時間」「移動できる時間」を、スキマ時間の活用や朝活へと振り分けていきます。
そして、続けるためには頑張り続けない仕組みが欠かせません。タスクを小さく分け、既存の習慣とセットにし、休む日を作る。完璧を目指さず「毎日ちょっとずつ」を大切にすれば、本業と両立しながらでも無理なく続けられます。副業はマラソンです。焦らず自分のペースで、まずは今日の5分から始めてみてください。あなたの生活の中には、きっと使える時間が眠っているはずです。